trainrioの世界

鉄道ファンの私、trainrioが、独自の鉄道趣味の世界を書いてゆきます。

思わぬ抜擢

再び釧路時代。

2年の2学期に入り、夏休みボケも消えて本調子に戻る9月半ば、10月の学芸会の話が出、その年の僕たちの学年は劇をやることになりました。
お題はおなじみの日本昔話の一つ「さるかに合戦」。
母さんガニがおむすびと引き換えに猿からもらった柿の種を植えてその木が大きくなり、いくつもの実を結んで子供たちとみんなで食べようにも木に登れず実が取れないところに先の猿が来て木に登り、柿の実を独り占めして母ガニに未熟の青い柿をぶつけて死なせ、残された子ガニたちが蜂や臼や栗の協力で猿をやっつけるという「勧善懲悪」の物語ですが、主役脇役合わせて各クラスから2~3名が選出され、僕のクラスからは僕ともう一人体の大きい女子が出ました。
毎日放課後に練習が始まり、ミーティングで誰がどの役を演じるか決めましたが、当初僕は体が大きいことから臼の役に、同じクラスの女子が主役の母さんガニの役になりました。練習前に練習場所の他のクラスに行くと、そのクラスの女子たちが本を読んだりしているのが見え、その中には後年同じクラスになる人や父の会社の上司の娘さんもいました。
帰宅しても寝る前まで苦手な毎日の作文の宿題と併せて台本を片手にセリフを覚え、翌日の練習でそのセリフを発することの繰り返しでした。このまま、自分の体格を生かした臼の役でいくものと疑うこともありませんでした。
ところがその練習も開始から本番まで半ばになったころ、いつものように臼の役でセリフを発すると、その声の大きさに担当の先生が
「あなた声大きいから主役の母さんガニにするね」
と言い、僕が主役になって、入れ替わりに母さんガニだった同じクラスの女子が臼の役になりました。
思わぬ抜擢に緊張感もますます高まって放課後の練習は元より帰宅してからのセリフの暗記にも一層熱が入りました。

そして10月半ばの学芸会当日、午前と午後の2回本番に臨み、自分の出番が終わっても舞台袖で他のメンバーの演技を最後まで凝視し、万感の思いで公演を終えました。
その後他のメンバーと顔見知りになって会う度あいさつしたり、他のクラスの人たちや劇伴担当の他のクラスの先生からも会う度に劇での役名で
「カニどん!」
と呼ばれ、舞い上がる程のスター気分に浸り、夏休みに札幌に連れて行ってもらえなかった屈辱などすっかり吹き飛んでしまいました。
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  1. 2015/08/06(木) 22:17:37|
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コメント

選ばれた人

 リオ様、主役への抜擢、お見事です。
自身は6年間、中学の3年間共に、クラスから代表とか、
リレーの選手とか、生徒会とかに選ばれた事が一度もありませんでした。
先生の目に留まる事のない、地味な生徒でした。特に負い目は無いのですが、、、

 愛国小学校の体育館のステージ、結局一度も休み時間とか、放課後以外に
行事で上がることはなかったなぁ。あの頃、ジャンプしてステージに上がれた自分ですが、
40歳を過ぎた今では、もう無理ですね。(笑)
  1. 2015/08/09(日) 14:34:20 |
  2. URL |
  3. hagejs #-
  4. [ 編集 ]

Re: 選ばれた人

hagejs様、主役への抜擢は思いも寄りませんでした。
しかしリレーの選手とか役員等に選ばれなくたって、要は自分が何をしたいかが大事ですよ。
追い追い書くけど、僕も高校や大学時代は不遇をかこちました。ほんと当時の屈辱感はつらかった。
  1. 2015/08/09(日) 20:21:11 |
  2. URL |
  3. trainrio #-
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